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夏の日、六畳間。

  • D-43 (小説|BL)
  • なつのひろくじょうま
  • ぽしい
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 64ページ
  • 400円
  • 2016/9/18(日)発行
  • 大学生の青年・春希と、小説家の男・前城の気怠いやりとり。
    蝉の声が弾け、扇風機の風が吹く、いつかの夏を思い出させる『夏の日、六畳間。』のほか、 歳の差愛をテーマに描いたボーイズラブ作品三作品を収録。
    (裏表紙より)

    おっさん×ヤングをテーマにした短編集です。性描写あり。

    以下作品紹介

    『弔い屋』
    pixivからの改稿作品。
    葬儀会社で働く男と青年が、日々死んでゆく人々を見ていく中で得た、拙い人生観を繰り広げる。
    少し憂鬱で、気怠い作品となっている。

    『俺にもうひとつ名前があったころ』
    書き下ろし作品。
    かつて「売り専」で働いていた青年の心の葛藤を描く。
    自分がこの仕事に求めていたものは、お金?快楽?それとも。
    常に夢の中にいるような、気怠い雰囲気の作品。

    『夏の日、六畳間。』
    表題作。pixivからの改稿作品。
    小説家の男と大学生の青年の、とある夏の日のやりとり。
    蝉の声が弾け、扇風機の風が吹く、いつかの夏を思い出させるような気怠い一作。

    『この六畳間で』
    書き下ろし。『夏の日、六畳間。』の続編である。
    あれから数日、再び男の部屋を訪れた青年。
    夏も終わる日の夜、鈴虫が鳴き、少し冷たい風が吹く。
    夏との別れを惜しみながらも二人の気怠いやりとりは続く。

    つまり全体的に気怠いです。



    <表題作『夏の日、六畳間。』本文サンプル>

    「でねでね、そしたらショウくん何て言ったと思う~?」

     春希は、六畳一間の和室のど真ん中に鎮座している万年床の上にあぐらをかくと、テンションも高らかに目の前の男に話し掛けた。

    「わ、ごめん! やっぱ恥ずかしくて言えないや」

    「へえへえ」

     男、前城はノートパソコンの画面から視線を外すことなく、ぽちりぽちりと緩やかにキーボードに指を走らせながらあからさまに適当な返事をした。

    「うわ、超興味なさそう」

    「当たり前だろ。ガキが乳繰り合ってる話なんざどうでもいいよ」

     春希は口を尖らせると、あぐらをかいていた両足を布団の上に投げ出した。

    「なんだよー! せっかく大学が夏休みだから、こうしておっさんの家に遊びに来てやってるんじゃん」

    「俺はお前みたく暇じゃねえんだよ。見て理解しろ」

    「いいじゃん、昔みたいに遊んでよ」

    「あのな。あん時は俺も大学出た後就職せずにプータローやってたし、お隣さんのよしみってことでお前の面倒見てたけどな。どう考えても今とは状況が違うだろ」

     前城が顔を上げ、初めて春希の顔を見た。

     先日成人したばかりの春希の顔は、まだ少しあどけなさを残しつつも、確実に大人へと成長していた。こないだまで哺乳瓶吸ってた奴がなぁ…と、前城はその三白眼を伏せてなんともいえない気持ちに浸る。

     窓の外で蝉の声が爆ぜている。

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