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盂蘭盆会〇〇〇参り

  • お-07 (小説|エンタメ・大衆小説)
  • うらぼんえふせじまいり
  • 栗林 元
  • 書籍|A5
  • 132ページ
  • 1,400円
  • 2020/01/28(火)発行
  • 「盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)」 18歳を目前にしたお盆の夕食で、仁は 「明日のお参りにはお前も来なさい」と、父から告げられる。同じクラスの中にも、もう「お参り」をしている者が何人かいた。話によれば長男は兄弟の中でも比較的早く「お参り」に連れていかれるのだという。果たしてそのお参りとはどのようなものなのか。
    不安に満ちた通過儀礼モノ作品。
    「毛布の下」 寝返りを打つと、じっとりと汗をかいた背中にパジャマが張り付いている。湿度のせいもさることながら不気味な夢の内容のせいもあるだろう。 子供の頃にまつわる「毛布」の夢だ。転校した年の夏、友達と探検した幽霊屋敷で見た「毛布」だった。結局、勇気がなくて、その下を見ることの出来なかった、あの「毛布」である。 ずいぶん以前に腐り始めた後、いくつもの夏と冬を経て、雨か露かの染みと黴の色で、何とも形容のできない厭な色に染まっていたあの毛布。小さな虫にたかられながら、何かを覆い隠すように床にひろがったあの毛布。毛布の下の膨らみは、みんなが想像したような「子供の死体」だったのだろうか。
    少年時代の記憶をたどる夢と現実が交差する時。
    「尋ね人」 スピーカーからは延々と読経の声が流れていた。その声が暑さを一層耐えがたいものにしている。蝉の鳴き声が夏の暑さを強調するようなもんだな、と西本は思った。 同僚である辻の葬儀は彼の実家に近い名古屋市千種区の寺で行なわれた。門前から境内に並べられた花輪は東海エージェンシーの親会社東海新聞を筆頭にテレビ中部、FM中京など地元マスコミの名前が人目を引き、いかにも広告マンの葬儀らしかった。 西本はハンカチで額の汗を拭いながら周囲を盗み見た。空梅雨のせいで、六月というのに盛夏のような強い日差しがふり注いでいる。境内の玉砂利が白く輝き、たたずんでいる喪服の集団は墨をたらしたように黒ぐろと見えた。
    週一回のペースで、1年近く掲載され続けている尋ね人広告。事故死した前任者の葬儀で出会った美しい母娘に秘められた悲しい宿命が、広告マン西本を翻弄する。
    1990年代から2000年代前半にかけて書いた「奇妙な味」系の作品を集めた作品集である。

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