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アラブの富豪とコンビニバイトの俺2

  • き-05 (小説|BL)
  • あらぶのふごうとこんびにばいとのおれに
  • きよにゃ
  • 書籍|A5
  • 66ページ
  • 300円
  • http://kiyonya.xii.jp/offline…
  • 2017/3/5(日)発行
  • 「私をこれ以上夢中にさせて、どうするつもりだ」

    アラビアで生活することになった沙己は、シャフィークからは、相変わらず熱烈に愛されている。
    だが、シャフィークと接触したことで秘書に疑われてしまい…?
    web再録(「秘書の疑惑編」「個人授業編」+書き下ろし【バカンス編】)

    《ムーンライトノベルズ日刊完結部門一位作品》


     石油王×新米サラリーマン



    【書き下ろしバカンス編・サンプル

     雨の降る気配などまるでないアラビアの空を見上げ、首まで真水に浸かった沙己はぱしゃんと水を跳ねさせる。背泳ぎをしてもだれにもあたらずにすむのは、ここがホテル専用のプールだからだ。

    「砂漠の真ん中なのにプールがあるなんて、ほんとうに金が余っている国なんだなぁ」

     灼けつくような陽差しだけは操作できないのだろうが、砂漠の真ん中にプールを作り出すほどの財力には呆れてしまう。

    「サキは泳ぎが上手いのだな」

     ぴたりとした黒の水着を穿いたシャフィークが、サングラスの隙間から金色の瞳を覗かせ、綺麗な歯ならびを見せる。引き締まった体に小麦色の肌からして、いかにも泳げそうなのに、もっぱらプールの中にしつらえられたハンモックで寝そべってばかりだ。驚くべきことに、プールの底から四本の支柱が水を突き破って突出し、支柱の天辺から蜘蛛の糸状のハンモックを吊している。その中に、黒豹を思わせる肉体美を持つ中東の男が優雅に仰臥しているのだ。

    「そんなところで寝てないで、シャフィークさんも泳ぎましょうよ」

    「バカンスとは、なにもしないことだ。私はリゾートでは怠惰に過ごすことに決めている」

    「もう」

     サングラスをしっかり装着して寝返りを打つ姿がおっさんくさい、と思うが口には出さない。

     沙己とシャフィークはバカンスに来ている。日頃仕事と英語の授業でくたくたになっている沙己を見かねて、どこかで羽根をのばしてはどうかとシャフィークが提案してくれたのだ。どこか行きたいところはあるかと問われたとき、

    「せっかくだからアラビアっぽいところがいいです」と答えると、この砂漠の真ん中に佇むリゾートホテルを勧められた。

    「もともと私ひとりでも、同じような部屋をとるつもりだから、遠慮しないで一緒の部屋に泊まればいい」

     そうシャフィークに言われると、ありがたくその言葉に甘えるしかない。


     午後二時になり、プールサイドで洋風の食事を終えたあとフロントに赴く。

    「マクトゥームさまですね。お部屋専用の執事が参りますので、お待ち下さい」

     しばらくたつと、ホテルの制服とは少し違うタキシードのような服を身に纏い、灰色の髪をなでつけた五十すぎの男がやってきた。

    「お部屋にご案内致します。どうぞこちらへ」

     執事の後ろからポーターが、

    「荷物をお持ちします」と言ってカートに積んでくれる。移動のためエレベーターに乗り込もうとすると、黄金の昇降機が観音開きになった。中はクリスタルと金、それに天井や側面に嵌め込まれた鏡でまぶしいほどに輝いており、正直目が痛くなる。

    「このホテルの金装飾は、すべて二十四金で出来ております」

     誇らしげに説明する執事の横顔から、このホテルを自慢にしているのがよく分かる。

     部屋に通されると、落ち着いた象牙色の天鵞絨貼りが目立ち、至る所に金の縁取りがされていた。風呂は、普通の部屋の中にいきなり天蓋付きの湯船が配置されていたり、シャワールームがあったりと合計三つもあった。寝台ももちろん天蓋付きで、やけにクッションがあちらこちらに置かれていて落ち着かない。

    (こんなところで、えっちできるのかなぁ)

     シャフィークと泊まれば、自然と夜はそうなるに違いないが、あまりに豪華すぎて気後れしてしまう。

    「このお部屋の照明につきまして、ご説明致します」

     シャフィークがなにかを尋ねているが、沙己には複雑でよく分からなかった。部屋を充分見て回ったあと、ホテルの中も見たくなってきた。

    「シャフィークさん、カードキーを一枚下さい。俺、ホテルの中を探検してきます」


    もう少し長いお試し読みはこちら

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