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北灯り

  • き-22 (小説|短編・掌編・ショートショート)
  • きたあかり
  • 加条きりえ
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 400円
  • http://kototuduri.blog130.fc2…
  • 2015/9/20(日)発行
  • 「人質だとは、考えないのか」

    娘は大きな瞳で、先ほど金の熊と称した男を見上げる。圧倒的に言葉は足らないが、熊の言いたいことは理解した。

    「思わない。今、イェッツェンはレンエンの敵じゃない。
    イェッツェンとレンエンの敵は、なにかとちょっかい出してくる外国でしょ。
    レンエンが人質を差し出さなきゃならないような、弱みがあるわけじゃない。
    今回の嫁入り話は、友好の証のはずよ」

    「だが、お前はレンエンの総意でないだろ」

    痛いところを突かれ、ドゥットはわずかに眉をひそめた。

    「……その通り。だから、あたしを望んで欲しい」

    (「北灯り」本文より)

    -----

    部族間の友好のため、押しかけ花嫁としてやってきた草原の民の少女ドゥット。 寡黙な夫セージェオンとの新婚生活は波乱と感動に満ちていた。

    架空の多民族国家タンムーヴァで繰り広げられる、少女と青年の結婚譚。 






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