双子の火蜥蜴はいつも一緒。
バビロンにいた時も、鬼の見張り役の時も、そしてロープウェイの駅員の時も。
青旗と雪旗は双子の火蜥蜴(サラマンダー)。この千年ほど鬼無山でいろいろな仕事をしてきたが、目下の仕事は、山に設置されたロープウェイの駅員である。
鬼無山の頂上にある遊園地が廃園になっても、ロープウェイの乗客が絶えることはない。
「羽化外来」がある神社で神楽の練習をする小学生、サーカスの演者。そして猫、蝶、妖。
人も人ではないものも、この鬼無山にやって来る。
今の仕事を、青旗は気に入っていた。双子の雪旗は物知りで、頼りになって、青旗の支えだ。
これは暑い暑いとある夏の、不思議な物語。
「漏刻博士の都のこと」シリーズは、どこから読んでもお楽しみいただけます。