日名鳥神社で職に就く元白猫・祝子(はふりこ)の悩みは尽きない。当たりの強い神様、喋る狛犬、本殿裏の回廊の怪異……。そんな神無月、神社に忍び込んだのは野球好きな人形たち。ついでに蜂や猿までやってきた。果たして神無月は無事に終わるのか? 架空の町を舞台にした「漏刻博士の都のこと」シリーズ第二作目。
第一作目『漏刻博士の都のこと』、第二作目(新刊)『神無月回廊』、どちらから読んでもお楽しみいただけます。何も起こらないようで何かが起こる、不思議な話がお好きな方におすすめです。神様も猫も出ます。よろしくお願いします。
『第一話 祝子』
舞台は架空の町の五宮である日名鳥神社。日名鳥神社は一見とても小さいが、本殿裏にいわくつきの回廊を持つ。
人よりも神様の方が多くやってくるこの日名鳥神社にて、祝子(はふりこ)の職に就くは元白猫。いつもは神社に住み着く神々におびえている元白猫だったが、神無月の今は留守神以外の神々が出雲大社に向かっているため心が軽い。
しかしそんな時、回廊に迷い込むものが現れて……?
『第二話 その頃、人形たちは』
日名鳥神社の屋根裏に人形たちが住み着いた。
神社の隣の寺から逃げ出した人形たちはぺちゃくちゃ話したり、動いて周りの様子を窺ったり、昔の思い出に浸ったり。
退屈をしていた人形たちはついに、祝子の目を盗んで野球を始める!
その野球が、思いもよらない事態を引き起こしてしまう。
『第三話 神無月回廊』
回廊に迷い込んでしまった蜂と子どもと猿と人形を追って、祝子と祭神兼宮司の連翹(れんぎょう)も回廊に足を踏み入れる。
それそのものが妖であるところの回廊は様々な姿へと形を変え、祝子と連翹の行く手に様々なものを顕現させる。
そんな時、日名鳥神社にはカラスに呼ばれた少年まで現れた。
日名鳥神社の騒動は、はたしてどう収束するのか。
平穏に暮らしたい祝子の神無月は、無事に終わるのか。