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自由苦手 詩と感想文

  • あ-15 (ノンフィクション|エッセイ・随筆・体験記)
  • じゆうにがて しとかんそうぶん
  • 真実のホタテ
  • はじめに/「普通」に擬態せず生きていけるように

     わたしにとって書くことは、「流されやすいわたし」に抗うことなのだと思う。自分で何も考えず、権威や社会的望ましさに従ってしまうわたしを食い止める。考え、疑問を持ち、また書くこと。わたしがちゃんと、わたしであることを繰り返し確かめていくことだった。

     これは当たり前なのかもしれないが、書くことで、自分に感情や意見があることがわかった。そうしていくうちに、自分は唯一の存在なのだと感じるようにもなった。後にも先にもわたしと同じ人はいない。何度も何度も、当たり前のことを初めて知ったみたいな感じがした。書いて知った自分の気持ちや考えについて親しい人と話すことで、その感覚はさらに積み重なった。そのことも、書き続けることを後押しした。

     わたしにとって書くことは、「流されやすいわたし」に抗うこと。そして、自分があの大きな流れに加担してしまわないように。型にはまることで、わたしもあの人を型にはめてしまう。わたしのような他者も消してしまうかもしれない。なかったことにしてしまうかもしれない。それは嫌だと思っている。

     今まで書いたそんな文章たちをまとめて、『自由苦手』という名のZINEをはじめて作ることにした。流され、ぼやけ、見えなくなる、そんな自分との付き合いの記録であり、小さく続けた自己表現だと思う。誰かに読んでもらいたいと思って書かれていない文章たちは、作品というと厳かだし、日記というほどの習慣的なものでもない。そんな文章は、誰かの流れを食い止めることができるだろうか。できても、できなくてもいい。

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