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ファミレスナイトフィーバー

  • C-07 (小説|純文学)
  • ふぁみれすないとふぃーばー
  • 数田朗
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 24ページ
  • 0円
  • 2025/2/9(日)発行
  • 無配です!ぜひぜひどうぞー!


     四人いれば誰かしら常に何か喋ってるから、こんな沈黙がやってくるなんて思わなかった。

     そろそろ受験を真面目に考え始める高二の夏休み、鹿島に呼び出されて集合した深夜のファミレスで、当の鹿島はなぜか来てなくて(多分あいつ寝てるんじゃねーかなと篠田は言った)、その篠田も彼女に呼び出されて途中離脱してしまった。

     時刻はそろそろ十一時で、健全な青少年はもうこんなところにいてはいけない。だけどこのファミレスで俺たちは今まで何度もオールをしていたから、多分、あれだ、治外法権ってやつだろう。

     テーブルに残されたのは俺と佐藤の二人。

     二人きりになって、俺は佐藤とサシで話したことがほとんどなかったことに初めて気がついた。

     同じグループにいるんだから、佐藤のことは大体知ってるつもりだ。音楽が好きで部活は軽音部(何度かみんなでライブを見に行った。楽器はベースだったと思う)、高校に入ってすぐに中学から付き合ってた彼女と別れて今はフリー、割と頭も要領も良くて成績は上の方で、今の所は有名私立大学志望(多分受かると思う)、漫画はマガジン派。

     ほら、だいたい知ってる。

     だけどよくよく考えたら、こいつと共通の話題がほぼ無かった。

     俺は音楽はあんまり聞かないし頭もそんなに良くないし漫画はジャンプが好きだった。

     四人でいれば普通に話すしグループラインではレスも飛ばすから気まずいなんて思ったことは全く無かったけど、よく考えたら個人ラインはほとんど稼働してなかった。鹿島とか篠田とは普通に個人でやりとりしてるのに。

     ――なんか、気まずいかも。

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