寂しさは惨めだろうか――
流れ去るしかない生命の煌めきと翳りを水の模様のように描いた物語
水が出会うように惹かれては別れ、また、留めては手放すように、いのちのきらめきとかげりを紡いだ3つの物語。
ーー目次ーー
「緑の擾乱」
家と墓を守り続けようとする母の思惑から逃れるように、子どもを産まないことを選んだ年上の女性と実家へ戻った息子。三者の視点から三者の思いを描いた。
「水の出会う場所」
夏・秋・冬・春と季節を巡らせ草花など自然の情景の中に「60代男性の明かされることのない恋心と心の病み」と
「40代女性の喪失と再生」をすくい取れない水の模様のように描いた。
「水の上で歌う」
シューベルトの『歌曲集』にある同名タイトルは、人が持つ陰と陽が少しずつ調和され、目指すべきものが完全なる調和ではなく、不完全でも自らが納得する安定だと感じた時、重い抑圧に押し潰されそうだった心が純粋な解放へと向かう清々しい作品。
装画:加藤 閑
文学フリマ特別価格を設定しましたので、この機会に是非ご検討ください!
定価 1,980円(税込)⇒ 1,500円(税込)