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彼女のカロート

  • 南1-2ホール | A-43〜44 (小説|純文学)
  • かのじょのかろーと
  • 荻世いをら
  • 書籍|四六判
  • 236ページ
  • 2,200円
  • https://www.filmart.co.jp/boo…
  • 2026/4/25(土)発行
  • 長く単行本化が望まれてきた傑作小説、待望の刊行。

    耳が聞こえなくなった女性アナウンサーからの依頼は、彼女自身のために新しい墓をつくってほしいというものだった。彼女とのどこかちぐはぐなやりとりが主人公の日常を静かに侵食していく表題作「彼女のカロート」。読むことに困難を抱えながら文学に殉じる青年がある〈宝物〉をめぐるシュールな冒険に巻き込まれていく「宦官への授業」。発表時に読者を衝撃と驚嘆の渦に巻き込んだ、1行ごとに読む快楽に包まれる2篇を収録。

    彼女はさりげない、かといって愛想を失い切らない──レストランで食事を注文したついでに水を頼むような──口調でこう声をかけた。
    「あとお墓下さい」
    (「彼女のカロート」より)

    「彼女のカロート」は、小説だけでなく、広い意味での「書くこと」を後押しする触媒としての力を発している作品だと思う。本作がさらに広く読まれ、人々にヒントを与えることを願ってやまない。
    ──千葉雅也(哲学者・作家/本書解説)

    当時も興奮し、いままた興奮が新鮮に胸に迫るこのテキストを、もしかすると作者名すらしらなかった新しい読者に手渡せることは、奇跡あるいは僥倖としかいいようがない。
    ──江南亜美子(書評家/本書解説)

    ※収録作「彼女のカロート」(『すばる』2010年7月号)、「宦官への授業」(『文學界』2013年12月号)

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