クリーニング店の湯気の向こうで、黙ってアイロンをかける背中。 優しい手のしわには、家族と過ごした67年という膨大な時間が刻まれていた。
在日韓国人2世として生まれ、貧しさと偏見の嵐を突き進み、ただ家族を養うために働き続けた職人・石山達夫。 息子である著者が50代になってようやく気づいたのは、かつて「情けない」とさえ思っていた父の姿が、実は一分一秒を慈しむような「清らかな祈り」そのものだったということ。
「あの工場は、だれが洗うのか?」
死の間際、82歳の父が遺したその言葉に、働くことの尊さと責任、そして不器用な男のすべてが滲んでいた。 本書は、失われゆく「普通の人」の記憶を、AI技術による写真復元と丁寧な聞き書きによって結晶化させた、魂の記録である。
これは、息子が父へ宛てた最後のラブレター。 そして、今を生きる私たちが「自分自身のルーツ」に出会い直すための物語。
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こだわり抜いたA5判の装丁と、あたたかな風合いの見返し。 一人の職人が駆け抜けた「昭和・平成」の空気感を、ぜひ手にとって感じてみてください。
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