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ぼくのなまえはこまりです

  • 南1-2ホール | B-85 (小説|エンタメ・大衆小説)
  • ぼくのなまえはこまりです
  • Solaris
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 94ページ
  • 600円
  • 2026/5/4(月)発行
  • ――ぼくのなまえはこまりです。ぼくにはわからないことがいっぱい。 ハムスターのこまりがてつがくしながらちっちゃなぼうけんをします。

    こまりは拙宅のハムスターがモデルになっています。大人から子供まで楽しんでいただけるよう仕上げました。
    表紙:nyaha様

    冒頭サンプル:
    第一章 こまりのちいさなぼうけん
     ぼくのなまえはこまりです。ぼくは つやつやのけなみがじまんの ジャンガリアンハムスター。このまえ うまれてから いちねんたったばっかり。  ぼくは さんにんの ニンゲンと くらしてるよ。「おかあさん」とよばれる おんなのひと。「おとうさん」とよばれる おとこのひと。そして まだちいさな 「けいたくん」とよばれる おとこのこ。ぼくのおせわは おもに けいたくんが してくれる。  ぼくには まだわからないことが たくさんある。たとえば このケージのそとの せかいとか。なんで きめられたじかんに ごはんがやってくるのかとか。どうして けいたくんは ごはんをくれるときに ぼくのことを なでていくのかとか。ぼくの おかあさんは どんなかんじだったんだろうとか。  そのひ、ぼくにはやっぱりわからないことが おこった。  まいあさ けいたくんが ごはんをくれるのだけど けさは ごはんがこない。いつものごはんと おやつのひまわりのたね ひとつぶ たべたいんだけどな。けいたくん どうしちゃったんだろう。なにかあったのかな。けいたくん からだがわるくなっちゃったのかな。  ホイールをぐるぐるまわして しばらくまっていたけど きょうはこないみたいだ。おなかが ぐーぐーいっていたぼくは じぶんでごはんを さがしにいくことにした。けいたくんも さがさないと。ぼくがついていないと だめなんだから!  ケージのとびらが すこしあいてる。めをつぶって おでこでこつん! とびらがひらいた!  おそるおそる ケージのそとにでる。こんなこと はじめてだ。どこか ワクワクしてる。いくらはしっても ぶつからない! でも なにもかも ぼくよりおおきくて ちょっとこわくなってきた。  テレビとよばれる くろくてうすい おおきないた。テーブルとよばれる あしのついたなにか。たんすとよばれる しかくいかたまり。おおきなかぐで できたかげが すこしこわくて ぼくはあしがすくんだけど おいしいおやつを ぜったいてにいれるんだ。  ひまわりのたねは どこにあるんだろう。においを くんくん。あっちのへやかな? たべもののにおいが いっぱいするへや。ニンゲンたちのごはんのときに おいしいにおいが してくるへや。  そこへいこうとすると―― 「おい おまえ。」  きゅうに ひくいこえで はなしかけられた! 「だ、だれですか。」 「おれだよ おれ。そうじきだよ。」  そこには 「おかあさん」が ひるま うるさいおとをたてて ゆかをごしごしする あいつがいた。ぼくは そうじきのおとが にがてだ。でもきょうは いつもみたいにうるさくない。 「……きょうは さわがしくしないの?」  ぼくは おおきなそうじきに かけよって ぴたっとさわってみた。ひんやりした かんかくが まえあしにつたわってくる。 「おれは ひとのてがないと うごけないんだよ。」  そうじきは すこし さみしそうに わらった。 「そうなの? どうして?」 「そういうふうに つくられているんだ。おれは ひとりじゃ はしれないんだぜ。ニンゲンが スイッチを いれてくれなきゃ ただのかたまりさ。……おまえはひとりで うごけていいよな。」  そうなのかな。ぼくは みんなじぶんで はしれるとおもってたんだけど。ぼくは しあわせなのかな。 「ひとりでうごけることを 『じゆう』っていうんだぜ。」 「じゆう。」 「そうだ。おまえは じゆうだ。……ちょっとだけ うらやましいよ。」  じゆうって なんだろう。そうじきは うらやましいって いうけれど ニンゲンのてで うごかされるだけも わるくないとおもうんだ。ぼくは ぼくのおかあさんをおぼえてないけれど おかあさんがいたら おかあさんをたよっているだけで しあわせになれる きがする。  でも…… ぼくは ひまわりのたねとけいたくんを さがすために はしっていかなきゃいけない。ぼくのてで みつけなきゃいけないんだ。 「おまえ、どうしてケージから でてきたんだ。」 「きょうね、ごはんが とどかなかったんだ。けいたくんを みてない?」 「きょうは みてないな。ほかのニンゲンも みてない。ごはんなら たぶん キッチンにあるぜ。おくのとびらの むこうだ。」  やっぱり、あのいいにおいがする へやのことだった。ぼくはそこへむかいながら そうじきにあいさつした。 「ありがとう! そうじきも、じぶんでうごけるようになると いいね。」 「ああ、そんなひが くるといいな。……おれにも どこへでもいける あしがあったらなあ。」  そうじきとおわかれして キッチンにむかおうとすると ふいにふわふわのけだまが あらわれた! 「あら、こまり。きょうは おでかけ?」  はいいろの ながいつやつやのけなみの 「ねこ」とよばれる いきもの。なまえは アイシャ。ちょっとおしゃまな おんなのこだ。 「アイシャ。ぼくは ひまわりのたねと けいたくんたちをさがしているんだ。」 「ふうん…… ニンゲンたちは きょうはみていないわ。そんなに ひまわりのたねが ほしいの?」 「うん! カリカリしていて とってもおいしいんだよ。」  ぼくがまえあしで ひまわりのたねをつかむような ジェスチャーをすると アイシャはなにか かんがえこむようだった。
    この続きは本にて!

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