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短篇集 挿文綴 第三集

  • 南3-4ホール | え-13 (小説|妖怪・もののけ)
  • たんぺんしゅうさしふみつづりだいさんしゅう
  • 遥かの都 彼方の国
  • 書籍|その他
  • 26ページ
  • 500円
  • https://hrk385knt92.tumblr.co…
  • 2024/10/20(日)発行
  • 【掲載画像はイメージです。実際の書籍表紙とは異なります】

    こちらは長編連作「星めぐり常世草子」各巻の補助的役割を担うために編纂した「断片的資料集」です。
    「星めぐり常世草子」本編の世界観をより深く探っていただくための四篇の小話と小さな絵を収録しております。
    1編あたり2〜3ページの本当に短い話のみの収録ですので、当サークルの文章の雰囲気を掴むための試し読みとしてもおすすめです。
    本編読了後にお読みいただいても、読了前に読んでいただいても、差し支えございません。 あるいはお読みいただかずとも本編はお楽しみいただけます。

    そんな、誰の記憶の端にもかからぬような瑣末なお話。

    冊子サイズ(予定):A6判横長
    以下収録編のご紹介です。

    ・夢渡りの貴人
    現世を離れた魂の宿る地、ここ冥界にはヒトの身を離れたもの、ヒトが呼ぶところの鬼たちが集う。あるとき、奇妙な夢の話を聞いた。それは銀の月の光をふくみ、星のまたたきで梳かしたような長い闇色の髪を結い上げた、輝かしい金の装身具を身につけた貴人が、人形のように物云わぬ童を連れ店を訪ねて来る夢だったという。

    ・顔のない娘
    また失敗だ。私は四一五体目に作り上げたその人形の首を刎ねて土に還した。どうしても顔が作れなかった。どれほど上等の土を使っても、いくら心血を注いでも、工房には泥の山が積み上がっていくばかりだ。

    ・ちゑのみ
    私の工房に珍しく来訪者があった。それは冥土の者ではなかった。皮だけで作られたぼろきれのような人間だった。ぼろきれは私に頼みがあるようだった。彼の郷里には不老不死とも云える一族が棲み、彼らの体内には「治癒の血」が流れているのだと云う。だが今や治癒の血をもつ末裔は一人のみとなってしまった。ぼろきれはこの血を絶やさぬ為、私の人形を器に使いたいと云うのだ。

    ・天の炎を盗んだ女
    今は昔、炎は天にのみあり。炎の守り手は天の二王に仕へしひとりの天女なり。火守の天女日毎に蓮の香含みた吐息を吹きかけ炎絶やすことなし。この頃天には炎の他にこれほど烈しく光の放ち、熱を抱くものあらずして、天人天女らこれを畏れ近づくことなし。ただ火守のみがこの炎に寄り、時に触れ、畏るることなし。火守この炎に深く心傾ぎ、炎もまた火守に心を寄せり。


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