<引用歌5首>
殘照の靜けさ。木ずれ、波の音。三笠が闇を吸ひて膨らむ
千年經る藥師如來の掌の生命線の斯くも短し
父に教はりしセミウヰンザーノツトにて謝辭を述べつるぬばたまの通夜
百億の稻の寢汗のにほひ立つ眞夏の横て盆地の夜明け
ベランダに干したるシヤツの影が伸び妻の背中をひらりくすぐる
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