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夜は朝を待つ

  • 南1-2ホール | D-06 (小説|青春・学園)
  • よるはあさをまつ
  • 時雨縹
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 280ページ
  • 1,500円
  • 2024/12/1(日)発行
  • 記憶喪失のバケモノ×生贄の少女


    きみが幸せでいてくれるなら、他になにもいらなかったのだ。

    バケモノと呼ばれる男は、村の端々に広がる神木の世話をする仕事をしていた。
     その仕事が誰に頼まれたのかも、何のために世話をしているのかも、男は知らない。男が覚えていることいえば、自分の名前と、神木の世話という仕事、誰かを守りたくてバケモノになったということだけだった。
     そんな男の元に、ある夏の夜、一人の少女が現れる。朝日を思わせるような金色の髪を靡かせる少女は、男に向かって笑いながら言ったのだった。
     ——わたしを、食べてくれない?

    十二年に一度行われる儀式。龍神と巫女。そして、捧げられる生贄。 男の記憶が戻るにつれ、明かされるのは村の仄暗い真実だった。

     ——あなたがいる世界だけが、綺麗だったんだ。

     これは、大事な人に綺麗な世界で生きていてほしいと願った、純粋な祈りの物語。

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