(株)カインダ営業一課の桐島主任は一課の売り上げの半分を上げるエースセールス。黒縁眼鏡の下にある眉間のシワ、吊り上がった鋭い瞳、口角の下がった細い唇、お腹に響く低い声と、構成する全てのものが怖い印象を与える人だ。入社して三年ずっと同じ課で仕事をしているけれど、毎日注意されてばかりで未だに怖さが抜けない。桐島さんは仕事以外の話もほとんどしないから、プライベートだって謎に包まれている。
低気圧の影響で大荒れのある日、私は人の少なくなった社内で残業をしていた。しかし事務所内に響いた大きな雷鳴に驚いて、私は思わず桐島さんに抱きついてしまった。あの怖い主任に……
仕事の出来るセールスと出来る女を目指す女子の不器用ラブ。