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きせきのやしのみ

  • 第一展示場 | Z-52 (ノンフィクション|その他)
  • きせきのやしのみ
  • かめやまえいこ
  • これは、今からそれほど遠くないむかし、神の国といわれる島根県の出雲地方で、本当にあった不思議なお話です。

    《あらすじ》
      昭和50年7月13日、島根県出雲市大社町の港で釣りをしていた宮大工の岡さんが、海面にただよう椰子の実を見つけ、拾い上げて家に持ち帰りました。しだいに椰子の実の表面が乾いてくると、なんとそこに墨で書かれた文字が浮かび上がってきました。
    『昭和十九年七月十日 所原 陸軍伍長 飯塚正一君』
     岡さんは椰子の実に書かれた地名を手がかりに、宛名の人物を探し出しました。その後この椰子の実は、昭和20年7月にフィリピンで戦死した、出雲市出身の山之内辰四郎さんが、マニラの港から同郷の戦友、飯塚正市さんに宛てて流したものであることが判明。様々な偶然が重なって、ついに椰子の実は山之内さんの妻である喜代子さんの元へと届けられました。

     31年もの年月をかけて戦地から故郷の港までたどりつき、家族の元へと帰ってきたこの奇跡の椰子の実は、現在東京にある靖国神社の遊就館に展示されています。この奇跡のお話を、当時の新聞記事などの資料や、著者が関係者の方へ聞き取りした内容などをもとにして、小学校高学年くらいから読んでもらえるよう、分かりやすい文章と切り絵で絵本にしました。お話の中の会話は、出雲弁保存会様監修のもと、出雲弁で表現しています。
     
     読んでくださった一人一人の心に、このお話がずっと残り続けてくれますように・・・。

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