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UZU

  • 第二展示場 Fホール | ち-19 (小説|短編・掌編・ショートショート)
  • うず
  • 津森七
  • その他
  • 44ページ
  • 400円
  • 2021/3/1(月)発行
  • 混沌と渦巻く心を、140文字だけ、どうかここに吐き出させてください。

    140字作品集。
    105mm×105mmの真四角本です。

    『南国生まれだという硝子のコップを覗き込めば、中では潮が渦巻き白沫が舞い散っていた。と、思うともう私は碧い海に溺れている。波に呑まれバラバラになる躯(或いは意識)。天井の光が揺れて、私を覗く私が見える。美しいものには成れなかったあの子。美しいことは苦しい。美しくないことは、さびしい。』

    『どうかあなたの美しいその手で私の体を引き裂いて、私の健全さを証明してよ。心臓を、肺を、内蔵を、切り開いて「凡庸だ」と云って。私普通でしょう普通でしょうまだ普通でしょう? あなたが私を解体する度、私は自分が只の、つまらない、普通の人間であるることに、激しく安堵するのです。』

    『渇いた暗闇を行く。時折、真か眩惑か判別つかぬ光が差す。闇は只只広がってゆく。歩かねばならぬので歩き続ける。伸ばした腕が温かな掌に辿り着くのか、予兆なく鋭利な刃で落とされるのかも分からぬ。踵の下で地面が砂礫となり崩れてゆく。不安を喚くには高慢で、安全をとるには強欲だった。歩く。』


    お取り置きフォーム→ https://forms.gle/v6rnW6zTPG6obDiJA

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