「詠み手は、心が動くふとした瞬間のきらめきを逃すまいという抑えがたい衝動に駆られ、歌を詠みます」
本歌集の「あとがき」にそうあった。驚いた。私は必ずしもこうは思わない。けれども金沢さんはそのように断言している。そしてこの断言に私は胸を打たれる。
染野太朗「跋 きらめきについて」
淡雪は紫苑に染まる夕暮れにやわらかく舞いレンガを包む
地より湧く水を手桶になみなみと満たせど漏れつ逢わずにいれば
すこしだけひとりになって考えるそしたらあすからまたがんばれる
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