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ニコシア発外伝 〜シリア西方200 キロ〜

  • 第一展示場 | J-01〜02 (ノンフィクション|ルポ・ドキュメンタリー)
  • にこしあはつがいでん
  • 小川光一
  • 書籍|四六判
  • 358ページ
  • 1,760円
  • 2014/9/6(土)発行
  • 2024年12 月 シリアのアサド政権は崩壊した。 メディアには圧政からの開放と民主化を喜ぶ群衆の姿が流れる。 しかし、反政府軍事組織の正体を始め、国内に漂う不安と見えざる実情はそれほど単純ではない。 この本はロシアが内戦介入する以前の、政権側とIS、親トルコ軍事組織、クルド人が激しく交戦していた 2014年に書かれた。

    本書では単なる反政府抗争の報道を離れ、シリアという国の歴史的成り立ち、複雑な宗教と民族構成、かつて旧宗主国のフランスが行った少数派アラウィー教徒の厚遇と政治利用、イラン・湾岸アラブ・イスラエルとの狭間に位置する地政学的重要性、地域を通る石油パイプライン計画の思惑と対立、中東におけるロシアの橋頭保…それら要素が錯綜するシリアの断面図を語る。 そこに周辺大国と超大国の利益と思惑が錯綜し、それら外部による介入と謀略を生んできた。 

    強面でそれを抑制してきたアサドファミリー。 しかし2012年「誰かが油に火を撒いた」 シリアの内戦背景に潜む宿命的な因子、それら要素の錯綜が政権崩壊後も今日へ続いている事実は明らかである。 それは一言で「民主化」などとは語れず、あからさまに一方的なアサド政権批判だけでは語りきれない真相がある。 シリアでは「誰に何処で何を聞くか」ですべて答えは異なる。 同様に「誰が国民で、誰がテロリストなのか」もその立場で異なってきた。 下手に触れたら割れてしまうガラスのモザイクの上で生きてきた国民心情の綾を含め、ニュース画面の様子だけでは今後のシリアの行方は見えてこないだろう。  


    シリアは中近東の要衝かつ、民族と宗教のモザイクを文化

    と知恵でまとめてきた地域であった。その潜在的大火薬

    に火を付けたのは一体誰なのか、そこにある深い闇。

    シリア対岸に浮かぶ島国・キプロスの首都ニコシアの窓

     から見えて来るシリア紛争、内戦の核心をえぐる】

     

    混迷する中近東の真相とは、植民地時代による歴史の傷痕という時間軸と、地域を俯瞰視する視点が無ければ決して見えてこない。イスラエルと対峙してきた地域の要石・シリアが崩壊した時、イラクを含むレバントは無法化した。民主化という大義名分を唱え、錦の御旗を掲げつつ、シリア反政府組織に武器援助をしてきた国々。果たしてその背景と真意には一体何があるのか。一般報道は、その真相を一切語らずに紛争を一方的に語る。今日のISILを誕生させたのは誰なのか! そしてシリア崩壊を目論むのは何の為なのか。シリア対岸に浮かぶキプロス・ニコシアの窓から、超大国と周辺各国の錯綜する思惑と利害の深遠をえぐる。 シリアにおけるこの大悲劇は、HANDS OFF SYRIA !(すべてがシリアから手を引け !)によってしか救われない。

    小川光一著  四六版 358P  税込定価¥1760  

    ISBN 978-4-9903749-4-5   201496日発行



    目次  *プロローグ  *第一章「大英帝国の地中海支配とキプロス島」 ・欧州による世界の植民地支配・東地中海に浮かぶ交易の十字路・キプロス近代史が語る独立闘争・キプロスの南北分断にある背景  *第二章「アフガニスタンの戦火は何故鎮まらないのか」 ・英-露によるグレートゲームトアフガニスタン・任侠の男達をぶった切ったデュアランドライン・蟻地獄のアフガン紛争とタリバンの正体  *第三章「史上最悪の領土分割 サイクス-ピコ協定」 ・狡猾イギリスによる三枚舌外交【イラク】【パレスチナ-イスラエル-ヨルダン】【レバノン】【シリア】【クルディスタン】  *第四章「シリアを落とすな!」 ・シリアというアラブの硬派・五千年を生き続ける町ダマスカス・ハーフィズ-アサドの30年をどう考えるか・シリア商人に見た気質とは・シリアにおける国家・国民統一意識の難しさ・バッシャール-アサドとダマスカスの春・何で俺達がテロリストなんだ・パンドラの箱を開けたのは一体誰なのか・メディアの劇場化、乗っ取られたシリア内戦・亡国か救国か、シリアを落とすな!  *第五章「イランの熱く燃える情念」 ・イランは本当に諸悪の根源なのか・キーワードはイェーキ(唯一人) と殉教・イランからのメッセージを読み取れ  *第六章「エジプトの生みの苦しみ」 ・アラブの春とイスラムという憧憬・彼の亡き父の姿にアル-シシへの希望を見る  *第七章「キプロスから世界を見る」 ・キプロスポンドに戻りたい!・それでも来るか、アングラ版ソチ五輪へ・人権という名の不公平を載せた箱舟・ネオ-トーキョー・パンドラの箱の底には何が残った  *エピローグ




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