この『LOVELY』は、一九九五年に本名名義で書かれた作品がオリジナルとなる。
もちろんタイトルは小沢健二の当時のヒット曲『ラブリー』から(劇中に登場するのは「ドアノック」だが)拝借した。
一九九五年当時のLolita業界の背景としては、まだ『KERA』(KEROUAC)[ジェイ・インターナショナル]も『Gothic & Lolita Bible』(ゴスロリバイブル)もなかったどころか(今となっては紙媒体としてはどちらもないが……)、LolitaといえばMILKやJane Marple[St. Mary Mead]が主流であり、BABY,THE
STARS SHINE BRIGHTはまだ代官山に店舗を構えておらず、Metamorphoseは法人として創設前であり、(Angelic)Prettyに至っては、ブランドどころか、まだセレクトショップだった時代だ。
一〇〇枚に満たない短編で、着想から脱稿まで5日で仕上げた、ある意味アドリブで書かれた作品だ。言葉を繰る技術や構成など気にしない、パッションだけで結末まで走り続けた疾走感と、躊躇なくただ好きなものを書きなぐっただけの若々しい文章が、恥ずかしながらも清々しい。
【著者本人による作品解説】より抜粋。
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