【掲載画像はイメージです。実際の書籍表紙とは異なります】
こちらは長編連作「星めぐり常世草子」各巻の補助的役割を担うために編纂した「断片的資料集」です。
「星めぐり常世草子」本編の世界観をより深く探っていただくための四篇の小話と小さな絵を収録しております。
1編あたり2〜3ページの本当に短い話のみの収録ですので、当サークルの文章の雰囲気を掴むための試し読みとしてもおすすめです。
本編読了後にお読みいただいても、読了前に読んでいただいても、差し支えございません。 あるいはお読みいただかずとも本編はお楽しみいただけます。
そんな、誰の記憶の端にもかからぬような瑣末なお話。
冊子サイズ(予定):A6判横長
以下収録編のご紹介です。
・冥土に降りし現人
現世と常世とを繋ぐは星の門にございます。この門通づるは御魂のみでありて、器たる身体を持ちて常世と現世とを渡ることはできぬと申すが大凡の見立てにございます。されども妙なることは、この頃冥土にて身体を持ちながらにして現世より来たる現人が、冥土の王の冥官としておられると人の申します。
・冥往丸
用法・効能:双子の生まれし折、生まれ落ちてのち月の一巡りするまでに、供物とする者へ与へよ。与ふる折は丸薬喉奥へと押し込み、飲み込ます。飲まぬ折は丸薬舌下へ安置し、口中にて溶かす。数刻ののち苦しみ無く昏睡し、地へと還る也。
・こだまとかげ
広き世にはあまたに妙なる生類のありしも、この地にありて最も妙なるは言葉を発するとかげにございます。その名を「こだまとかげ」と申します。
・世に聞く茫茫の事
現世に聞ける「あやかし」なるもの大凡はこの地にありて馴染み深きを示せども、この地でも恐らるるあやかしがひとつだけございます。その名を「茫茫」と申します。その相貌定かにあらぬも、鬼共口を揃へ申すは、その姿の黒うこと、「ぼう、ぼう」と妙なる音を立て来たること、そして近づきしものは皆飲み込まるることにございます。
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