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くわしくは第二十八回文学フリマ東京公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

廻り路

  • コ-12 (小説|純文学)
  • まわりみち
  • 湊乃はと
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 92ページ
  • 800円
  • 2018/4/26(木)発行

  •  その神社の境内には、手紙の生る木があるというので有名であった──。
    明治後期の東京のどこか。
    お手紙様と呼ばれるその社には、その町々に住むものたちの好いひとと、縁を結びたい願いが集まってくる。
    文を結びさえすれば叶えられるという噂だから、その木はいつでも自らの葉の色よりも、結び付けられた文の白さで重く、こんもりとしていた。
     今日もそこに手紙を生らせるものが一人。
    また、その手紙をぬすみ見るものが一人。
    すべらかな美しい紙にしたゝめられた、たゞ一通の恋文からはじまる、二人の奇譚。

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