——AYN(Anomalous Youth Network)。
それは、必要としている者の端末にだけ現れる匿名SNS。
いいねの数もフォロワーの数も見えない。スクリーンショットは黒く潰れる。そして利用者一人ひとりに、その人の「異常」を映した固有の機能が与えられる。
読んだ投稿が泡になって消える少女。感情がすべて数値化されてしまう少女。投稿に有罪と無罪の判定が浮かぶ少女。現在地が「該当なし」と表示され続ける少女。
彼女たちはみな、飲み込んだままの問いをひとつ抱えている。
十四歳から二十五歳まで、十人の青春の異常を記録した連作短編集。最終章で、この物語がなぜ書かれたのかが明かされます。
◆こんな方に
・SNSと自分の距離感に、うまく名前をつけられない方
・青春を「まぶしいもの」として描かない話が読みたい方
・連作の伏線が最後に一本に繋がる構造が好きな方
◆収録
序章「青春の残響」/第1章「青春世界燃焼社会」/第2章「青春炭酸人体」/第3章「青春偏差異常」/第4章「青春無罪理論」/第5章「青春有害物質」/第6章「青春街路迷図」/第7章「青春不適合者」/第8章「青春不可逆反応」/第9章「青春文学未遂」/終章「青春残響区画」