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記憶における沼とその他の在処

  • そ-23 (詩歌|俳句・短歌・川柳)
  • きおくにおけるぬまとそのたのありか
  • 岡田一実
  • 書籍|四六判
  • 160ページ
  • 2,000円
  • https://seijisya.com/book/sei…
  • 2018/8/30(木)発行
  • 帯文・金原瑞人、跋文・青木亮人

    17という絶望的なほど短い音数で 構成される俳句は、 それ自体が世界なのではなく、 世界を想起させる触媒のようなものだと ずっと思っていた。

    ところが、この句集を読んでいるとき何度も、一句がそのまま世界として立ち現れる様を目にするような気持ちになってしまった。 これは俳句の掟破りなのか、革命なのか、 それとも俳句について自分が最初から思い違いをしていたのか。 読み終えて、これまで遠のいていた足が いきなり俳句の世界に引き寄せられるのを感じた。

    ――金原瑞人(本書帯文より)




    火蛾は火に裸婦は素描に影となる
    暗渠より開渠へ落葉浮き届く
    かたつむり焼けば水焼く音すなり
    椿落つ傷みつつ且つ喰はれつつ
    死者いつも確かに死者で柿に色
    照り返す葉表を蜘蛛歩きけり
    くらがりの沼へ水入る蛾の羽ばたく
    白藤や此の世を続く水の音

    小野市詩歌文学賞

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