「郁織くん」「織人」
いとこ、幼なじみ、親友、神様。
閉ざされた村で生まれ育った二人の友情のおはなし。
幼なじみで、親友で、いとこで、──神様。
クソデカ感情ブロマンス短編集です。
榮藤本家の子は7歳になるまで異性装をする。コオリサマに連れて行かれないように。 そんな風習のある村に生まれ育った榮藤郁織(えとういおり)くんと榮藤織人(えとうおりと)くんが、出会ってから現在に至るまでの短編を詰めました。
出会いからはじまり、話がすすむにつれ二人の年齢があがるように書いていますが、どこから読んでいただいても問題ありません。
・クソデカ感情 ・人の心がないゆえ誰にでも優しい人に尽くす人 ・信仰 ・どこまでいっても友情 ・閉ざされた村の鬱屈した関係 こんな話が好きな方にオススメします。
榮藤郁織くん
表紙むかって右側。
村一番の権力者家系、榮藤本家の長男。21歳。こう見えて表紙むかって左側の榮藤織人くんより年上。
博愛主義者。に見える、誰にも関心がないから誰にでも優しい人。
カリスマ性があるため人をブンブン振り回す。よく言えばおちゃめ。
代々短命な一族で両親はすでに他界している。家族は人嫌いで屋敷の奥に引きこもって表に出てこない妹だけ。兄妹仲は良好。
ただそこにいるだけで人を惹きつけるが、本人が他人の善悪を意に介さないのでヤバい奴に好かれやすい。そういう奴はだいたい織人が片付けるのであまり被害にあわない。
本家に伝わる風習で7歳になるまで外の誰とも触れ合わず、異性装をして屋敷に閉じ込められていた。
7歳の誕生日、外へのお披露目の際に織人くんと出会った。
幼き日に織人くんと山に探検に行った際、現れた蛇の尾をつかみ、振り回して気絶させる荒業をしたせいで織人くんを大泣きさせたことがある。
榮藤織人くん 表紙むかって左側。
郁織くんのいとこで父親同士が兄弟。20歳。
他人に対して愛想がないが、人に合わせてへらへらしたりしないだけで冷たくはない。仲良くなるとなにかと世話を焼いてくるタイプ。わりと苦労人。
双子の姉がいたが、物心つく頃に亡くなっており、現在は両親と妹と暮らしている。
幼い頃はたいそう病弱で、ただの風邪をこじらせた姉が亡くなったこともあり、過保護になった両親にもう廃れた村の風習である魔除けの女装をさせられていた。それを周りにからかわれて内向的な性格となっていたときに郁織くんと出会い、対等な関係を結ぼうとしてくれたことに今も感謝している。でも今は感謝というより、崇拝している。
一人称は「僕」だが、妹の前でだけ一人称「お兄ちゃん」になる。
郁織くん7歳と織人くん6歳の出会い『ひかり』から、大学生の現在『ああ、あなた、あなたのひかりに吊られたい』までの短編を時系列順に収録しています。 2人がそのまま出てくる話もあれば、片方がメインの話もあります。 崇拝を向ける側とそれを受け止める側のクソデカ感情を見届けてください。
『
ひかり』
榮藤本家長男・榮藤郁織が7歳になったお披露目の日。 短命で知られる榮藤本家は、7歳になるまで決して家から出ず、他人に姿を見せない。 分家長男の榮藤織人は、初めて外へ出た榮藤郁織に歳が近い同性という理由で声をかけられる。 「織人くん」 身体が弱いため強制的に女装をさせられていた織人は、からかわず、初めて自分を「対等な男の子」として見てくれた郁織にひかりを見出して。 二人のはじまりの話。
『
夏』
夏、お盆にだけ行く田舎のおばあちゃん家。 濃い日陰を探してたどりついた神社で出会ったのは、お人形さんみたいな男の子。 「僕、榮藤郁織。君は?」 夏だけの思い出、夏だけの男の子。
『
リチェルカーレ』
高校の帰り道、郁織に誘われて、織人は一緒にファミレスに入った。 いつもの笑顔でテーブルに広げられたのは、大量の手紙。 いくつかかいつまんで読んでみると、それは。
『
ラウンジ』
放課後のレッスン室。 今まで交わらず、きっと、これから交わることもない同級生二人が、グランドピアノをかいしてつながる話。
『
ジムノペディ』
全能感、劣等感、自分は特別で、あいつが特別なのはおかしい。 あいつが嫌い。 榮藤郁織が嫌い。 主役になれなかった人の、最後の悪あがき。 ほんとうにわからなきゃいけなかったことは。
『
ああ、あなた、あなたのひかりに吊られたい』
雨にふられ、カフェで雨宿りをする大学生の郁織と織人。 「郁織くんはかわらないね」 小さい頃にした雨宿りを思い出しながら、会話に花を咲かせる。 そして、通り雨がさっていき、西日はさしかかる。 世界が、郁織を照らすように。
『
前夜』
悪い夢をはらってくれるのは、いつもあなた。
『ああ、あなた、あなたのひかりに吊られたい』
サイズ A5版
ページ 152P
発行日 2022年11月20日
第二版 2025年11月23日
サークル 郁郁青青
発行者 四ツ倉絢一
装丁 夜雲
印刷所 本 株式会社 明光社 STARBOOKS
カバー 大阪印刷株式会社 おたクラブ
こちらの作品の残部はBOOTHにて販売を予定しておりますが、会場価格と異なりますのでご注意ください。
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