「夜の子供達はいつも目立たないところにいる。
この街で見つからないというのは案外と簡単なことだったりする」
未完成に未完成を重ねて、言葉足らずに足らない言葉を付け足して、無様なぐらいに一層と不完全になっていく切れ切れの断片は、或いは物語が始まりもしなければ終わりもしないこの平べったい街の未完成で不完全な日常そのものなのかもしれません。短編集です。さもなくば断片集です。何かが始まるのを期待しないで下さい。何かが終わるのを期待しないで下さい。所詮はセメントとアスファルトの隙間を埋めるための小さな咳払いです。詰まらない街の真夜中を歩き回る、詰まらない人間の平べったい印象ですが、せめて貴方の退屈と同じ匂いがすることを祈って。