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逸脱

  • い-05 (小説|エンタメ・大衆小説)
  • いつだつ
  • 明巣
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 94ページ
  • 500円
  • https://www.pixiv.net/novel/s…
  • 2023/9/10(日)発行
  • サークル空想カクテル、新作BL短編集<R-18>。

     監禁、調教、ボディ・アート、暴力、集団凌辱、尊厳剥奪……男達の常軌を逸した愛憎が絡み合う、陰鬱でエロティックな短編小説を三編収録。

    ◆形而上の鍵 ────《得体の知れない監禁男×囚われの強盗犯》
    「騒いだら殺す」
    握り慣れない包丁を首筋に突きつけても、目の前の男はやけに飄々としていた。 気味の悪さと焦燥が募る中、突如意識が途切れた強盗犯……郁真が次に目を覚ますと、見知らぬ天井と、にこにことこちらを見つめる男の姿が視界に飛び込む。
    ガチャリ、と響く金属音。先程まで包丁を突き付けられていた筈の男────今は、郁真を逃がさぬよう首輪と手錠で拘束している男は、不釣り合いな甘い微笑を浮かべたまま、酷く優しく囁いた。

    ◆完成未遂 ────《芸術に狂った画家×美しきモデル》  
    芸術家はナイーブで狂気的だ。無防備に裸体を晒すアキの肉体を眺め、撫で、なぞり、心ゆくまで堪能した男は、一心不乱に筆を取る。 熱に浮かされた眼差しの先にいるのは、キャンバスの上に描かれた”自分”。
    「もうちょっと待って、もう少しでアキの全てが再現できる気がするんだ」
    いつからだろう、彼が<僕>を見なくなったのは。
    アキは、現実の自分が”絵画”に侵食されていくのを感じていた。

    ◆in the honey pot ────《優しい新人職員×周囲から虐げられる精神療養患者》  
    この場所は、荒んでいる。理不尽な暴力と凌辱が繰り返される閉鎖空間。ここに人間の尊厳など存在しない。精神療養施設とは名ばかりのゴミ以下の生活の中で、サントスの心身が壊れるのも時間の問題だった。  
    まともな食事も与えられぬ中、ようやく咀嚼したそれを無駄にせぬよう、床に散らばった吐瀉物を舐めとろうとするサントスを制したのは、見覚えのない新人職員。彼はサントスを気遣い、優しそうな笑顔と共に温かな琥珀色の液体の入ったマグカップを差し出した。


    狂気じみた愛で、容易く踏み越える。
    倫理をかなぐり捨てた、執着の成れの果て。




     『逸 脱』



    サンプルURL(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20601761

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