不毛さに引き攣るほどに苦しめられつつ、私を現世に生かし、また私が真に愛せるものは不毛さしかないような気がしている。嗚呼、充足の微睡みの間延 びしたつまらなさ! 絶え間ない希求と結果の裏切り、常に何かが足りていないという確信と求めずにはいられない呼吸器の叫びを、私は深く愛する。さあ、私 はすべてに火をつけよう。
『放火』
知つている舞踏はきみに教はつて祈りのごとき放火をしやう
あふれまたあふれまた掻き抱くものさむくはないと云つたはずだね
夜はきみ、紺極まれるくらがりに哀しみいろの向日葵燃えよ
『イヴァン』
善悪の彼岸なる火を双眼の鶏卵にともすひとの世なれば
根菜のスープひと匙のみほせる石碑の神の孕まれしころ
ふらここの軋みだらうか違ひますあなたが軋み死んでゆくの
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