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過酷な世界で生きていく

  • C-12 (小説|純文学)
  • かこくなせかいでいきていく
  • Yuni
  • 書籍|A5
  • 106ページ
  • 500円
  • 《私はここに在り》
     /ナザレのイエスの物語の終幕は、右にいる銀貨を握りしめた男の、その手の中 にあった。
     /皆が俺を置いていったのか、俺が皆を置いていったのか。どっちなのかは分か らない。少なくとも今の俺はここで一人、過去と記憶を守り続けて生きている。
     /私の運命が始まり、父の運命が途切れた場所。そこが、この旅の果てだ。


    《トロッコ問題》
     /「OKです。皆さんは、『五人を殺すより、一人を殺す』という結論でいいです ね?」
     /天秤にかけて、わずかに上がったものを、断頭台にかけてしまった。
     /死にたくない。そう願っても、死は、とっくに目の前にいた。


    《紅茶問答》
     /死神はわたしの喉元に鎌を突きつけ、命乞いを求めてきた。
     /運命は自分を探すようわたしたちに求める。運命は、自分を見つけるようわた したちをずっと待っている。
     /要するにこの《紅茶問答》は、自分の過去が世界に何をもたらしたのか、それ を探る旅だ。


    《お遍路スキップ》
     /「ほら、今年風呂スキップって流行ったじゃん」 「何それ知らないんだけど」
     /「さすが徳島!うどんがおいしいねえ」 「うどんが有名なのは香川じゃない?」
     /始まりがあれば終わりがあるとよく言うが、終わらない旅があってもいい。

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