無害であることだけを自負とするトキコは、乾きを自覚し自身の「優しさ」を恨んでいた。そんなある日、朝目覚めるとトキコの身体は大樹になっていた——。
中学生のこころと千尋は、先輩が去った静かな部室で色褪せた日々を送っていた。新入生・青嵐のおかげで一気に部は活気づくが、先輩の不在を感じては一つ一つに傷ついていく。あらわになった人との隔たりが十四歳の輪郭を淡く描き出す、ハッピースクールライフ。
仕事も生活もままならず鬱屈とした日々を送る塔子を救ったのは、動画配信者・澄佳の丁寧な生活。しかし、誰よりも健やかに見えた彼女は、ある日、自らの命を絶った。生きるよすがを失った塔子は、嘆き苦しみながら、生と死の境界にあるものを見つめようともがく。