こちらのアイテムは2026/10/4(日)開催・文学フリマ福岡12にて入手できます。
くわしくは文学フリマ福岡12公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

短編集・ツキノコトノハ

  • J-05 (小説|ファンタジー・幻想文学)
  • つきのことのは
  • 紫月音湖
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 150ページ
  • 500円
  • 2024/7/29(月)発行
  • 作風を知るのにおすすめの一冊!

    罪深き秘密の林檎を包み込んで、誰にも知られないように二人だけで食べつくす。これが二人で食べる、最後のアップルパイ。(チューベローズとアップルパイ)
    「この二足歩行のアホンダラァ! 紙切れ一枚で腹が膨れると思ってんのか、ゴラァ!」玄関先に現れたガラの悪いキジ猫はそう叫んだ。(家事代行サービス・猫の手)
    「縁あって、死を看取った人がいましてね」二本の刀を携えて訪れたその男が語ったこととは――。(雪椿)

    甘く切ない恋模様から、くすりと笑えるコメディまで、全21篇を収録。

    【こんな方におすすめ】

    ・作者の作風を知りたい方
    ・いろんなジャンルを読みたい方
    ・初めての作者なのでお試ししたい方

    【試し読み:狐火葬より】

     鈴虫の声が、まるで水の膜をすり抜けたみたいに重なって木霊する。音は遠く不明瞭で、生温かった夜気もすっかり冷え切っている。凍えるほどではないが、肌に感じるあまりに神聖な空気に思わず着物の衿をぎゅっと掴んだ。
    「ほら、思ったほど長くはなかっただろう?」
     不意に聞こえた声に振り向けば、赤い鳥居の下――柱にもたれかかるようにして、ひとりの青年が立っていた。

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