むしめがね 27号
- 南3-4ホール | と-88 (詩歌|俳句・短歌・川柳)
- むしめがね 27ごう
- 四ッ谷 龍
- 書籍|A5
- 1,000円
- 2026/9/20(日)発行
冬野虹と田中裕明の紹介および研究を行う文芸誌。
四ッ谷龍の個人発行による雑誌です。<連載 再論・田中裕明(5)>
田中裕明がもっとも深く愛し熟読した文学者、丸谷才一。今回、丸谷の『後鳥羽院』に光を当て、裕明がこの評論を通じて後鳥羽院や藤原定家の表現技法を学んでいたこと、その技法を自作の俳句にも導入していたことを明らかにしました。
また裕明の有名な作である「みづうみのみなとのなつのみじかけれ」の中には紀貫之の和歌の引用が隠されていることを解明しました。
田中裕明という俳人が、俳句の中でどれほどの実験的な試みを行っていたかを示すことができたと思います。
<エミリー・ディキンスン詩集、『ソフィーの選択』、そして...>
ウィリアム・スタイロンの小説『ソフィーの選択』はアウシュヴィッツ収容所の問題を描いた小説ですが、その中でエミリー・ディキンスンの詩が2篇引用されています。
2026年、石倉和香子氏によるすばらしいディキンスン詩集の翻訳が刊行されました。その朗読会から出発して、スタイロンの小説が問題としたテーマについて考え、さらに東日本大震災をめぐる自分の経験について思いをめぐらせました。
【読者の声】
「田中裕明論の連載、とても面白かったです! 形容詞や副詞の修飾関係をめぐる問いの部分、わたしは素朴に、ある言葉が二つまたは全体に掛かることもあるのではないかなと思いながら読み進めておりましたら、まさにダブルミーニングの話題に入っていき興奮しました」
「エミリー・ディキンスン詩集についての文章、引き込まれるように読みました。映画のような構成が素敵です。朗読会、石倉和香子さんの声、光の様子、龍さんの知覚がエミリー・ディキンスンの詩の空間で蕾んだり、花ひらいたりするようです。ソフィーの選択の場面場面も差し挟まれ、読むうちに、虹さんの「白梅や図書館に気絶している」が現れて…「自由港書店」の空間での朗読会をきっかけにシンクロしてゆく世界が描かれているようでした」
