こちらのアイテムは2026/11/8(日)開催・文学フリマ東京43にて入手できます。
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小幡悦子という迷宮に嵌って

  • 南1-2ホール | D-65 (小説|エンタメ・大衆小説)
  • おばたえつこというめいきゅうにはまって
  • 田所茉莉
  • 書籍|B6
  • 300円
    • 小幡恵津子は、世界的な煙草企業の社員であった信雄の妻としてNYで18年を過ごし、昭和初期、資生堂から招聘を受けて帰国し、初代美容部長となった。信雄が青山に建てた豪壮な屋敷の女中に、作者の母はなった。母の形見のアルバムを手がかりに、美を追い求めた恵津子の華麗で壮絶な人生を追った、作者の冒険物語です。
    • 恵津子の処女作「整容」は昭和15年に発表された。資生堂の美容部長として活動するにあたり、自身のニューヨークでの生活を振り返りつつ、中国大陸ではすでに戦いが始まっている困難な時代であっても、女性をいかに美しく演出するか、恵津子の美に対する熱い思いを滾らせた、世間に挙げたいうなれば狼煙(のろし)であった。
    • 私(マリコ)は37年間某県、県立高校の教諭として勤務し、定年退職していた。第2の人生を考えつつも、まず再任用教諭となった。生活の安定を考えないわけにはいかなかったからだ。しかし、胸中には、小説を書いてみたいという思いがあった。週3日勤務の生活は、多少の時間的なゆとりを生んだ。テーマに浮かんだのは小幡恵津子さんの評伝小説を書こうという思いだ。しかし、手元には、何の資料もなかった。あるのは、母が残した形見のアルバムとかすかな思い出話だけであった。
    • 思い立って国会図書館に行った。「資生堂百年史」といくつかの資料(記事)を読んだ。中でも『昭和鶴』となづけられた、花嫁衣裳のデザインには衝撃を受けた。和装の振り袖姿ながら、清楚なウェディングドレス姿にしか見えない。パーメント禁止令には、ギリギリまで反対の立場を貫いた。ニューヨークから持ち帰った電気を使わないゾートスウエイビングである。鏝でウエーブも作る。根底には、女性をいかに美しく演出するかというゆるぎない美容哲学があった。お客に配る美容冊子「花椿」も発行する。現代のように、美容やファッション専門の雑誌がなかった時代だ。顧客の心を掴んだ。いよいよ銀座に美容室を開店した。作者の母も、付き人のようにして美容室へ。作者は足しげく国会図書館やら、資生堂の資料室へ通った。著書「整容」を知った。「花椿」も読んだ。毎月の美容記事、新しい髪型……。その半分が日本髪だったことにも驚かされた。ニューヨークでは唯一の日本人会員として、上流の社交クラブに属し、パーティで娘道成寺を踊る……。幕府の親藩の姫君として育ったのに違いない。パーティの記事の出どころニューヨークタイムズを読んでみたいと思った。国会図書館の司書さんのアドヴァイスを受け、アメリカの議会図書館に対し質問状を送った。英会話はうまくはできない。でも紙に書いてメールするならできますよ。なんと返事が来た。議会図書館からもニューヨークの市立図書館からも。アメリカには、戦前の電話帳まで資料として保存されていることを知った。
    • アメリカに取材旅行に行こうと決意した。
    • 退職3年目には、決意して休暇を取った。20日間の取材旅行。サンフランシスコからワシントンまで。大陸横断鉄道の個室を予約した。めざせウオルドルフアストリアホテル!小幡さんが娘道成寺を踊ったホテルだ。人生であのようにわくわくとした旅はない。
    • 帰国後、1年は再任用教師をつとめ、65歳を目前にした春、私は教職を卒業し、PCに向かった。
    • 私の冒険物語を、ぜひ「小幡恵津子という迷宮に嵌って」で、ご一緒に体験してください。
    • ご購入いただいた方には、素敵な物語をイメージしたポストカードをプレゼントいたします!


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