金幣猿嶋郡
- 南1-2ホール | M-16 (評論・研究|ファンタジー・幻想文学・怪奇文学)
- きんのざいさるしまだいり
- 鶴屋南北・納富廉邦
- 書籍|文庫判(A6)
- 240ページ
- 1,500円
- 2026/12/1(火)発行
- 鶴屋南北ノヴェライズ文庫の新刊は、鶴屋南北の絶筆にして、将門伝説と道成寺伝説を合体させた怪作『金幣猿嶋郡(きんのざいさるしまだいり)』です。将門の妹七綾姫は、兄の仇の息子で次期源氏の総大将、のちに大江山酒呑童子や茨木童子を退治する源頼光と恋仲になって道成寺に逃げるし、殺された将門は、同じく殺された恋人にして、源頼光の姉、瀧夜叉姫の身体を借りて復活するという、凄まじい物語。しかも最後は、頼光を慕うあまり蛇になった清姫と、七綾姫に焦がれて鬼になった藤原忠文が、合体して宙を飛び、頼光七綾姫を追って道成寺に向かいます。
南北得意のシンメトリーと対称性が随所に見られる作劇のすばらしさと、それを台無しにするようなバカなコントの数々に笑っているうちに、ひたすら残酷な殺しと、恋が原因で妖怪化する人々の悲しさ、親子の絆さえぶった切られる因縁話が展開し、一方ではロミオとジュリエット的恋愛がびっくりの結末へと導かれて、呆れたり感動したり。
更には、史上最も情けない「暫」が登場するし、国芳の浮世絵でおなじみの「相馬の古内裏」に描かれた、あの御殿を丸ごと盗む大盗賊も活躍。瀧夜叉姫はやっぱり妖術を使うけど、みんなが知ってる将門伝説とも、道成寺伝説とも全く違う物語として結実します。その舞台となる各場の情景を描いた浮世絵や、各キャラクターの浮世絵などもたっぷり収録して、立体的に江戸歌舞伎を頭の中で再現できる本に仕立てました。
文フリでは特価1500円で販売しますが、それ以後は1800円(送料別)での販売になります。この機会に是非。
この本と、「菊月千種の夕暎」「世話の暫」「盟三五大切」「彩入御伽艸」の既刊5冊の割引セット6000円もあります。
