句集 幻肢
- 南3-4ホール | ち-78 (詩歌|俳句・短歌・川柳)
- くしゅう げんし
- 工藤俊雄
- 書籍|四六判
- https://gendaihaiku.gr.jp/ite…
- 2026/8/25(火)発行
第一句集にして、これほど苛烈で、これほど広大で、しかもこれほど親しく深い句集は稀であろう。見えない手で失われたものに触れようとするように、工藤俊雄は一句一句を書いたに違いない。その手の疼き、その感覚の切実さが、この一巻の隅々にまで行きわたっている。『幻肢』とは、不在の痛みを抱えたまま、なお世界へ手を伸ばす俳句の力を、まざまざと証してみせる句集なのである。―川森基次(序文より)
作品紹介
【自薦10句】
一人静世のはじまりの水の音
胡麻ほどの虫突如飛ぶ底知れず
合歓の花路通と少し徘徊す
完市忌アンモナイトの朱一条
夕かなかな巨きな影が下りてくる
修二会の炎奔りて化現せり
命終のいろはにほへといぬふぐり
いつの間に平座に兜太居て涼し
かまきりの亡骸津軽方言集
草いきれ老いて何かの亜種となる
【著者紹介】
工藤俊雄(くどう・としお)
1931年 青森市に生まれる
1948年 青森県立工業高等学校卒業
寺山修司の去った青森句会に初参加
1952年 青森市苔桃句会(工藤克巳主宰)に入会
上京後も投稿で続ける
1982年 東久留米市句会NHK講師片伯部に師事
2011年 ムツオ氏のハガキを受け小熊座入会
2013年 病気と怪我で小熊座退会
2015年 「遊牧」に入会
