『たとえ今は陰に呑まれるとも』/杜右腕
遥か原始 、人が自然の一部であった時代。人々の営みを通して、自然の猛威に翻弄されながらも諦めず僅かな光を目指す姿を描く物語。
『神託』/七瀬京
誰かと交わり蛇を産む。その蛇が巫女と交わる奇妙な夢を見ていた影媛。煩悶する影媛の目の前に現れたのは、夢の中で契りを交わした男だった。
『影詠――詠み人知らず――』/月城玉菜
『古今和歌集』編纂の陰で、歌に生きた人々の想いが静かに重なっていく。名も残らぬ歌と、その心を後世へつなぐ物語。
『冬と影』/船長
畠山重忠の最期から時を経て、父・足利尊氏と争う運命を背負った直冬。戦乱の世に生きる武将たちの葛藤と親子の影を描く。
『影斬』/真朱マロ
山村を脅かす怪異と、それに立ち向かう者たち。謎めいた札と「力が欲しいか?」という声に導かれ、弥太郎の運命が動き出す伝奇譚。
『二人六郎』/伊賀谷
真田十勇士エピソード・ゼロ。真田家の秘宝「六道銭」を運ぶ望月六郎と海野六郎。二人の前に恐るべき卍鬼衆が立ちはだかる伝奇活劇。
『太平の陰』/神笠京樹
時は江戸期初頭、寛永年間。島原の乱に参加した若き剣客・柳生清厳の生涯を介して、太平の時代の陰に散っていく武人たちの魂の軌跡を描く歴史群像劇。
『拾』/岩永和駿
人の認識から己の存在を消す術を身につけた拾。命令と生存が最優先される人生を過ごしてきた少女は、人に認識されるという不慣れな状況下で何を得るのか。
『帰郷』/荒間星
故郷への帰還を恐れる画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥール。旅先で出会った不思議な少女を描く三夜が、彼を光の下へと導いていく。
『影潜む山』/みみ子(猫)の飼い主
唯一の肉親である母を亡くし、村人達にも見捨てられた少女ハルは、何も知らされず村の贄として「影山」に自ら赴くことに。
『鏡の肖像』/とりむね
世紀末ウィーン。画家エゴン・シーレと、鏡から現れるもう一人の自分「シュピーゲレン」。芸術家の生涯を「影」とともに描く幻想歴史小説。