こちらのアイテムは2026/11/8(日)開催・文学フリマ東京43にて入手できます。
くわしくは文学フリマ東京43公式Webサイトをご覧ください。

五感で旅する中世ヨーロッパ

  • 南1-2ホール | P-23〜24 (評論・研究|文化研究)
  • ごかんでたびするちゅうせいよーろっぱ
  • sousou
  • 書籍|B6
  • 184ページ
  • 2,000円
  • 2026/11/8(日)発行
  • /

    新刊です!

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    見て、聞いて、味わって、嗅いで、触れる、中世ヨーロッパの暮らし。

    中世ヨーロッパの暮らしを、「五感」という切り口から紹介する本です。布の手触り、家畜の鳴き声、パンや肉の味、煙の匂い、いつもと違う祝祭の日の景色などを、旅するようにたどります。

    一つの話は、約1200字で完結します。歴史に詳しくなくても、好きなところから気軽に楽しめる本を目指しました。全54項を収録。1項あたり1枚の図版を収録しているので、視覚情報もたっぷりです。

    詳しい本の内容は、下記の目次をご覧ください。
    本書のテーマや執筆にあたっての考えについては、後半に掲載の「はじめに」をお読みください。

    ※当初フルカラーを予定していましたが、本文はモノクロ印刷に変更となりました。

    (表紙絵と各章の扉絵は作者画です)

    目次

    1. 身の回りの手触り

    女性による糸つむぎ

    • いつでもどこでも糸をつむぐ
    • 手仕事をしながらお喋りする
    • 居酒屋で旅人に出会う
    • 織物を長櫃にしまう

    毛織物のチュニック

    • 麻と羊毛をまとう
    • 動きやすいズボンをはく
    • 髪を丁寧に編む
    • ベルトを締めて、ひだの美しさを出す
    • 髪をヴェールで覆う
    • 腰から下げた小袋に貴重品を入れる

    ベッドで過ごす夜

    • 一つのベッドを複数人で使う
    • 服を脱いでベッドに入る
    • 同衾者とお喋りを楽しむ
    • 夜中に一度目覚める

    2. 鐘の音と過ごす一日

    故郷の鐘

    • 鐘の音に「故郷」を感じる
    • 鐘の音とともに一日を過ごす
    • 鐘の音から「ニュース」を得る
    • 嵐よけに鐘を鳴らす
    • 道に迷ったときに耳をすませる

    家畜の鳴き声と鈴の音

    • 雄鶏の鳴き声が朝を告げる
    • 羊飼いを送りだす
    • 牛や馬と協力して、畑仕事をする
    • 豚を放牧して肥えさせる
    • ロバを相棒に旅にでる

    3. パンとワインのある食卓

    パンに形づくられた暮らし

    • 年がら年中、麦を育てる
    • 共同水車で麦をひく
    • 共同竈でパンを焼く

    貴族のワインと庶民のビール

    • お気に入りのワインを飲む
    • 庭を葡萄畑で飾る
    • 栄養満点な、濁ったビールを飲む

    ごちそうに欠かせない肉

    • 日々のおかずに肉を食べる
    • 宴会の目玉に、鳥のローストを食べる
    • 肉の代わりに豆のスープを食べる
    • エキゾチックな香辛料で味つけする

    4. 炊煙の昇る人里

    こびりついた煙の匂い

    • 煙をたどって人里を見つける
    • かがり火を囲んで団らんする
    • 煤だらけの壁を掃除する

    街路にただよう悪臭

    • 迷路のような都市に入る
    • 汚物を避けながら歩く
    • 皮なめしや染色工房の脇を通る

    入浴の楽しみ

    • 公衆浴場に通う
    • 湯につかりながら、同僚とお喋りする
    • 温泉を目当てに遠出する

    5. 光と色をまとう祝祭

    聖堂に差す光

    • 闇から光へ向かう
    • 聖堂で「芸術」を目にする
    • 色ガラスの光に包まれる

    装いを彩る赤と青

    • 金糸銀糸で光をまとう
    • 対照色を重ねて着る
    • 紋章が描かれた盾を持ち歩く
    • 高貴な赤をまとう
    • 鮮やかな青をまとう

    村と町が変わるハレの日

    • 五月祭を緑で飾る
    • 夏至祭の火のまわりで踊る
    • 祝祭を見に都市へでかける

    本文「はじめに」より

    この本を手にしてくださった方のなかには、歴史に対し苦手意識のある人もいるかもしれません。というのも、学校で習う歴史は政治の動きが中心になりやすく、寝たり起きたり食べたりといった、私たちに身近な暮らしはあまり見えてこないからです。

    しかしこの本では、そうした日常に関わる「生活文化」を取り上げます。生活文化とは、例えば、服をつくるための糸つむぎや、糧を得るための畑仕事などです。その動作主は多くの場合、私たちに身近な庶民です。彼らの暮らしをのぞいてみると、現代を生きる私たちと、そう変わらない日々を送っていたことが分かります。

    この本のコンセプトは、題名にある通り、中世を「旅する」ように眺めることです。具体的には「五感」を切り口に、天然素材に触れる感覚、遠くから聞こえる鐘の音、食卓に並ぶ肉の味、かがり火の匂い、祝祭の日の風景などをたどります。一つの話は項ごとに完結しているので、どこから読んでも楽しめます。

    旅行の醍醐味の一つは、今まで知らなかった、その土地の文化に触れられることです。それと同様に、この本を通じて、今まで知らなかった、中世という時代のヨーロッパ文化に触れてみませんか。中世ヨーロッパに少し詳しい私が旅行ガイドを務めるので、専門知識はなくて大丈夫です。この本だけを持って、旅にでかけましょう。

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