二〇二〇年一〇月、福岡市博多区の高校で女子生徒二人が銃を乱射して複数名を殺害するという、前代未聞の事件が勃発した。彼女らを兇行へと駆り立てたものは一体何だったのか? 暴力団員の娘として生まれ、常に白眼視されてきた葵と、いじめに遭い続けてきた清花。孤独な魂の出会いは次第に強く結ばれた友情へと深まってゆくが、自分たちを取り巻く世界への怒りは次第に鬱積していき、その先にやがて、血塗られた惨劇が幕を開けようとしていた――。
令和二年から三年にかけて文藝同人誌『令月』に連載された処女長篇に、全面的な改稿を施して単行本化。青春の痛みを刻み出す、純文学長篇六百枚! 装画・夢空世麗(ゆめうつせうら)。