10億年の時を超え、石が語り始めた宇宙の記憶。古書街で発見された異世界の完訳書。
古書街の片隅で発見された、出自不明の「アルテラ語」原典を完全翻訳。鋼鉄と蒸気、そして電子文章編集機(ラインレジスタ)が交錯する異世界アルテラ。 幼少期よりあらゆる自然物の「声」が頭に響く体質に悩み、父から「不良品」と蔑まれた男サウス・グリンフィル。 彼が辿り着いたのは、頭の中に語りかけてくる10億年の記憶を持った謎の鉱石「ノルド」との出会いだった。
過酷な流浪の末に彼が解き明かすのは、物質、時間、そして人間の自我をめぐる幾何学的な宇宙論(第1〜3の書)。 なぜ人は生き、物語を紡ぐのか——。 一人の男の切なくも壮大な回顧録と、深遠な形而上学体系が交錯する、唯一無二のメタフィクション。