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【新刊】暁

  • 南1-2ホール | H-98 (小説|恋愛)
  • あかつき
  • 倫子
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 200ページ
  • 1,000円
  • 2026/11/8(日)発行
  • ※年齢制限あります※

    「その光は、希望か、それとも絶望か」 ――不夜城を支配する夜の女王。一人の女性が直面した、政府の暗部。

    ■ あらすじ

    時の政府・審神者省(さにわしょう)横浜支局に所属する、政府直属の審神者、東雲(しののめ)たまき。 彼女が今回命じられた任務は、政府を裏切り、夜な夜な夜会を繰り広げ、若い審神者を取り込んでいる夜の女王・九条桐子(くじょうきりこ)の処分だった。

    かつては政府の中でも厚い信頼を得ていた、英雄であったはずの桐子はなぜ、不夜城の主となったのか。また、裏では敵である時間遡行軍(じかんそこうぐん)と繋がっている桐子の本当の目的とは。たまきは夜会に潜入するが、桐子はそれすら見透かしているようだった。

    圧倒的な力を持つ桐子。たまきは無事に任務を終えられるだろうか。

    不夜城と称される桐子の本丸の灯りの下で交錯する、権力の思惑と一振りの刀の意志。 夜の闇が深まるほどに、たまきが抱える「正義」の形は歪み、再構築されていく。 夜明けを待つ「暁」の空に、彼女が見るものは希望か、それとも絶望か――。

    ■ 本作の見どころ

    1. 緊迫のコンプライアンス・サスペンス 本作の主眼は、華やかな戦闘ではなく、むしろその裏側にある「政治と組織のしがらみ」にあります。汚職事件の隠蔽、上司との化かし合い、桐子が不夜城を創った理由。公務組織の末端で働くたまきの視点を通して描かれる「政府のリアリティ」は、多くの社会人読者の胸に迫ります。

    2. 情緒豊かな「横浜」の舞台造形 物語の重要な舞台となる横浜。新緑の季節から始まり、不夜城の灯り、そして朝焼けへと移ろう情景描写は、読者を強く物語の世界へと引き込みます。特に、静まり返った夜の闇の中で、繋いだ手の温もりだけが唯一の現実として機能する描写は、本作の情緒的なハイライトです。

    3. 「使命」と「情愛」の狭間で 一人の審神者として任務を遂行する冷徹な側面と、寄り添う大太刀・次郎太刀(じろうたち)との間に流れる、静かだが濃密な熱量。200ページのボリュームだからこそ描けた、一筋縄ではいかない大人の関係性が、物語に重厚な余韻を与えています。

    ■ 著者・倫子より

    本作は、私のシリーズの中でも特に「社会の闇」と「個人の意志」に焦点を当てた一冊です。 歴史を守るという大義名分の影で、人は何を守り、何を切り捨てるのか。そんな重い問いを、不夜城の美しい夜景の中に溶け込ませるように書き上げました。

    タイトルの『暁』には、長い夜を越えてようやく辿り着く、微かな、けれど確かな光という意味を込めています。 サスペンスフルな展開と、心に深く残る情景を、ぜひお楽しみください。

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