エイルと最後の竜(下)
- 南1-2ホール | R-69 (小説|ファンタジー・幻想文学)
- えいるとさいごのりゅう げ
- 神崎旭
- 書籍|文庫判(A6)
- 334ページ
- 1,900円
- 2025/11/23(日)発行
- 長編小説です。文庫上下巻合わせて28万字弱。
冒険を通じて成長する、少年少女の旅物語。
王子と騎士、双子、竜、冒険、旅、成長などにピンとくる方はぜひ✨
【あらすじ】
反乱から逃れた少年王子エイルと近衛兵のシキ。
双子の兄妹と出会い、四人は旅立つ。
そのころ、竜が遠い町を襲っていた。
竜とエイルの共通点とは。
共鳴し合い、呼び合った二人が選ぶ、それぞれの未来とは。
別れと希望が交差する、海外児童文学風の冒険ファンタジー。
※こちらは下巻です。
以下、試し読みです。
旅人たちが行き来する周辺、特に多く宿屋が集まる街の北区画の一角にティレルの宿はある。木の看板には「食事と布団と素晴らしき調べ」と彫りつけられていた。ティレルの母親が宿をやっていたころに作られたものだという。石造りの二階建て。周囲の宿屋に比べてずっと大きいことを除けば他となんら変わりない、素朴な建物だ。二階の窓のいくつかが開けられ、中から少女の声が聞こえてくる。
「何度言ったら分かるのよ!」
鼻息も荒く、両腰に拳をあてている。睨みつけているのは目の前にいる少年。少年は巻き毛をかき上げ、わざとらしく両手で耳を塞いだ。
「うるさいなあ。分かっていると言っているじゃないか」
「分かってないから言ってるんじゃないの」
