エイルと最後の竜(上)
- 南1-2ホール | R-69 (小説|ファンタジー・幻想文学)
- えいるとさいごのりゅう じょう
- 神崎旭
- 書籍|文庫判(A6)
- 318ページ
- 1,900円
- 2025/11/23(日)発行
- 長編小説です。文庫上下巻合わせて28万字弱。
冒険を通じて成長する、少年少女の旅物語。
王子と騎士、双子、竜、冒険、旅、成長などにピンとくる方はぜひ✨
【あらすじ】
反乱から逃れた少年王子エイルと近衛兵のシキ。
双子の兄妹と出会い、四人は旅立つ。
そのころ、竜が遠い町を襲っていた。
竜とエイルの共通点とは。
共鳴し合い、呼び合った二人が選ぶ、それぞれの未来とは。
別れと希望が交差する、海外児童文学風の冒険ファンタジー。
※こちらは上巻です。
以下、試し読み。
レフォア城の自室で、エイルは深い眠りについていた。何か、幸せな夢を見ているようだ。大勢の気配があたりにあり、笑いさざめいて楽しんでいる。それらは徐々に消え失せ、どこか遠くから、誰かに呼ばれる。そんな気がした。声は次第に大きくなってくる。エイルは眠りから急速に引き戻されていった。目を閉じたまま、少年は柔らかな布団の中で体をひねった。声はいつしか、切羽詰まったものになっていた。
「……ル様……エイル様! ……起きていただけましたか!」
ようやっと眠りの世界から抜け出したエイルは、ゆったりとした動作で体を起こした。普段であれば侍女の控えめな声が彼を起こす。しかし今、彼を呼んでいるのは男の声だった。よく知った声だが、自室で自分を起こす声であるはずはない。おかしい。完全には覚醒していない頭が違和感を覚える。
