アザラン、ごはんが命がけだった話を聞いて? 〜食道アカラシアの私とアザラシ時計の夜話〜
- 南3-4ホール | つ-25 (ノンフィクション|エッセイ・随筆・体験記)
- あざらんごはんがいのちがけだったはなしをきいて
- 入江零
- 書籍|四六判
- 1,500円
- 2025/9/1(月)発行
【プロローグ】より…もしあなたが、食の楽しみを極度に制限されたら?
若かりし頃、最高体重90kgを誇った身体が40kgまで落ちた主人公の身に一体どんなことが起こったのか?
目をギラつかせるほど空腹だというのに、目の前のご馳走に一切手を出せない状態だったら?
更に食べることが命がけで、毎食が死と隣り合わせだったら?
それでもあなたは、あなたらしさを保ち続けることができるだろうか…?
この物語に登場する「食道アカラシア」は10万人に1人のレア疾患であるため多くの人が縁遠く感じるだろう。
だからこそ「共感」よりもむしろ「想像を上回る世界を垣間見る」ことになるはずだ。
食にまつわる様々な黒歴史に軽くファンタジーの粉をふりかけ、渾身の力を込めた初小説。
ユーモアをキープしつつ、それでも「生きづらさ」や「どうにもならない過去」を全編に散りばめたストーリーは著者にとって「物語」という形を借りた静かな告白であり、ひとつの挑戦でもある。主人公が直面してきたシリアスな現実も、その時々の心の揺れも単に彼女自身に起こった出来事の記録でしかない。「食べられない」日々で体も心もグングン痩せていき、様々な弊害を生み出した。
そんな主人公が各年代で困難を切り抜けた方法の多くは画期的な工夫や特効薬があったワケではなく「その時はそうするしかなかった」「時間が解決してくれた」という地道で普遍的なものがメインだ。
伝えたいのは「答えがない状況をどう生きたか」という、ひとりの人間のあり方。
‥ユーモアと痛み。そのどちらも抱えて、毎日ごはんを食べながら生きていくあなたへ。
