詩や散文、短編などを収めた作品集です。2ページ前後で終わる作品が多いですが、短いお話も入っています。
ちなみにですが、表紙の猫の名前はコバンちゃんです。
神様こんこ(P.4)
さくっと悲しみ(P.6)
終わりの町から(P.8)
しじみ座(P.10)
幽霊(P.13)
長命(P.15)
ぱんだ先生(P.17)
一冊の本(P.22)
街灯とピノ(P.27)
一人ぼっち(P.29)
おっちょこちょい(P.32)
鶴へ(P.34)
呪わば穴二つ(P.38)
おわかれ(P.39)
レッツゴー(P.41)
鯨ちゃんへ(P.45)
祈り(P.48)
悲しみがありますように(P.50)
小話(P.52)
それでも、忘れたくないのさ(P.54)
メメント(P.60)
友人切符(P.64)
ノーノー(P.77)
どうか(P.89)
神様(P.91)
どらねこばん(P.94)
世紀末日記(P.96)
あとがき
庭に神様が走った跡があったよ。柔らかくてね、掴むと固くなるの。神様はどんな風に走っていたのかな。
木や庭に置いてあった水槽の上にまで、神様が走った跡があったんだ。転んだみたいに穴があいている所もあったよ。神様は慌てていたのかな。
朝起きてみたらそうなっていたから、神様は夜に走っていたに違いない。静かな夜だったから神様は足音を立てないよう、つま先で走っていたのかもしれない。とても寒かったから体を温めようとしたのかな。
それにしても、神様が走った跡はとてもきれいでね、走ってくださったんだなと特別な気持ちになったんだ。
嬉しくて、伝えたくて、急いで、忙しくて、何かが産まれる気がして神様は走ったのだろうか。それは冷たくて美しい。
つまり雪ってことさ。
残り雪は神様が走った跡なのさ。
知らなかった?
うん。こちらも知らなかった。
今日、産まれて初めて知った。ずっと知らなかったやって思ったよ。神様が走った跡は溶けて行く。知らないうちになくなる。誰も覚えていない恵みになる。神様が走った本当の理由だってね、誰にも分からないんだ。この庭の感じでは、久しぶりに運動してみるかって思い立ったんじゃないかと愚考させて頂きましたけれどね。
神様はまた走る。
残り雪は神様が走った跡。
そう教えてくれた君は、さっき皿を持って走っていたから叱られていた。
神様はそんな君と一緒にまた走る。
そして雪が降る。