この冊子は、令和5年4月15日〜7月2日に新美南吉記念館で開催された企画展、「ぼくは井戸である~「牛をつないだ椿の木」考~ を観覧した際のnote記事の再編集版になります。
2023年は、新美南吉の生誕110周年・没後80年の年にあたります。
新美南吉は言わずと知れた国民的童話作家であり、小学4年生の国語の教科書に採択され続ける「ごんぎつね」の作者でもあります。他には「手袋を買いに」「でんでんむしのかなしみ」などが有名です。
「牛をつないだ椿の木」とは
新美南吉が死の直前に書き残した童話群のひとつで、原稿を託された兄弟子・巽聖歌によって南吉の死後に出版された第二童話集の表題作です。制作時期は、死の前年である昭和17年5月19日ということが解っており、同時期に猛烈な勢いで多数の作品を書き残しています。
この作品は、南吉文学にみられる特徴を多く備えた、南吉らしい作品であり、自身の創作に対する姿勢を重ね合わせた作品です。
短いお話ですが、現代の私たちに必要なものがたくさん詰まった作品ですので、ぜひお読みいただいた上で、この冊子を手に取っていただければ幸いです。