本書は、インスタグラムで筆者が勝手に連載していた写真付きエセー「寿命の縮む食事」である。その後新宿の酒場で写真展を行い、その際に本書の前身であるダミーブックを作成した。本書は、そのダミーブックを基に加筆・訂正を加えたのち、新作十四編を加えた同人誌版である。タイトルに意味はないが、「貧困」がテーマだ。実際、二〇一三年からいまに至るまで私は貧困に片足を突っ込んでいる。食事は日常生活において、考えるべき最優先課題に繰り上がった。平和で経済右肩上がりの時代に、誰が日々の食事を執拗に写真に撮り、書くだろうか。孤食の記録を読み返すと、裏側には孤独と貧困の影が滲んでいる。