【序文】
推しができたおかげで、自分の人生を未来永劫祝福できるように計画的に生きていかなければならないという脅迫観念が少し和らいだ。周央サンゴのことを自分のことのように喜び愛する、というやり方がしみついたおかげで、喜びは2倍になった。この喜びが、いつか訪れる消失の時に味わう気持ちの前借であるとしても、それでも私はこの推しを信じ続けるだろう。
この本は、推しというものを突然心に抱えることになった私の、来し方行く末について、いろいろな角度でみていこうというエッセイ集で、地味でありふれた話をなるべく丁寧にと書いたものだ。好きということで、世界が広がっていくのに、一体何が特別なのかどんどんわからなくなっていって、この渦ってそもそもなんなんだ、、、という疑問への現段階でのアンサーであり、読者への問いかけでもある。
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