この本は、住宅リノベーション会社との工事トラブルをきっかけに生まれたZINEです。ただし、被害のまとめではありません。
写真の雰囲気、言葉の調子、整った世界観。そういうものが人を安心させ、「この人たちなら大丈夫」と思わせる入口の仕組みを見にいく本です。
デザイナー、ライター、編集者、SNS運用者——クリエイティブを仕事にする人にとって、見た目や言葉は誠実な営みの武器です。でも同時に、実体より先に信用を生む装置にもなりうる。騙される側の怖さと、自分もまた誰かの判断を動かす側にいるという怖さ。その両方を引き受けながら読む本にしたいと思いました。
悪いことのように見えるのに、警察も行政も止められない。被害者が記録を集め、資料を整え、相談先を探し、報道に持ち込んでもなお、届かないものがある。その構造を、制度の限界・クチコミの機能不全・名誉毀損の壁も含めて書き留めています。
また、この本を作る行為自体もクリエイティブの力の行使であるという自覚のもと、告発文ではなく、時系列と事実を軸にした体裁を選びました。
住宅の話でありながら、小さな商いやクリエイターとして働くすべての人に、自分のこととして開いてほしい一冊です。
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