こえる荘の住民たちは、noteにて月に1回共通のテーマを決めて、小説などの作品を載せている仲間たちです。
そんなこえる荘の編集長の汕ミモザが、住民それぞれの作品の中からおすすめを一本ずつ選出して、1冊にまとめました。
一体どんな人が住んでいるのか、どんな物語が住んでいるのか。
当日内見していきませんか?
【収録作品】
●夏休み初日のワクワクを思い出したい人へ
『知らぬ蛍も身を焦がす』岩泉びん
日差しの眩しい七月、男はひょんなことから、名前も知らない青年と
ドライブに出た。スピッツのメロディと共に青い海を目指せば、
運転席と助手席にはいつしか不思議な絆が芽生え、どこへでも行けそうな気がする。
●恋の病に命をすり減らしている人へ 『あいだの、』雨下すい 息苦しいほどの恋を秘める紫苑のことなどつゆ知らず、無邪気な瞳で
こちらを見つめる吉成。恋の病を治すために紫苑は今から最後の秘密を打ち明ける。
読めばきっと、誰かを想って心臓が止まる感覚を思い出す。
●自分の未来をすぐに諦めてしまう人へ 『新遠野物語』店長主 単調な任務の日々を送る研究者は、孤独な宇宙軌道エレベーターの中で、
居るはずのない人影を見る。怪しい和服の少女と、少しずつ明らかになる
二人の共通点。一人では変えられない結末も、寄る辺のない二人が一緒なら。
●名前のない感情を誰かに向けたことのある人へ 『拝啓』朱野竟夏 絵描きの僕は、かつて共に暮らした君の面影にとらわれている。
君宛の手紙にぶちまけられた、まだ辞書にない感情たち。届かないからこそ
言葉にできる僕の想いは、情愛、嫉妬、焦燥、そのどれにも収まらない。
●ただの自分を見失ってしまった人へ 『マゼンタを逃す』安藤歩
八年前に離婚した百瀬の元に届いた、息子からのメール。
一話の鳥に導かれ、性別や肩書きの束縛を少しずつ解いていく百瀬の姿は、
ありのままの自分を見つめるための小さな勇気をくれる。